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キャラクターを語れ
Tell Me About Your Character!

2000年4月4日
著者:グレッグ・チャッサム(Greg Chatham)
翻訳:向井淳(mukai*at*din.or.jp)

 誰だって、RPGをやっていてひどいストーリーにでくわしたことがあると思う。そんなストーリーは、仲間との仲も悪くするし、友人じゃない他人との関係を絶たせてしまったり、さらには仲間のRPGプレイヤーをやめさせてしまうことにもつながる。誰かが他の楽しみ??ゾンビ相手に舌先三寸で丸め込もうとするとか??を考えない限り、そういうストーリーは人間関係をマズくする。

 RPGのプレイヤーというのは、自分たちが行った冒険を他人に語るときには、一緒にプレイしていた仲間にだけわかるようなやり方で話すことが多い。ある程度ゲームをやってきた者なら、見知らぬ人間がやってきたりすると、そいつが自分の聖騎士ボブ(カリスマ17)の生涯第1章(レベル1〜6)について語りだしはしないかとびくびくするようになる。熟練したRPGプレイヤーは、大抵はフラストレーションで参ってしまう??既知の外は残るし、健常者はそういうのには二度と関わりたいとは思わないから。いずれRPG業界はサポート不足から崩壊するだろうけど、それまでにジャイアント・スペース・ハムスターのための無茶な魔法サプリメントが出ることは絶対にないのだ。

 RPGを一生の趣味とするために、そして市場を拡大させるためには、プレイヤーは物語を語るすべ、他人に興味をもってもらうすべを学ばなければならない。この目的を達成するためには、RPGプレイヤーの新しいクラスを作成しなければならない、とまで主張する人だっているだろう。しかし、ダンジョンマスターズガイドで示唆されているように、既にあるクラスでその能力がカバーできてしまう場合には新しいクラスを作るべきではないのだ。新しいキットで十分である。


吟遊詩人キット:社会派ゲーマー

概略
 社会派ゲーマーは、自分がプレイに参加したセッションで作られた物語に特化した吟遊詩人です。また、必要な手法に則って物語を語ることもできます。同じクラスの戦士キットと違って、吟遊詩人は、自分がどんなダイスロールをしたかとかいったレベルの話の上の部分の物語を語ることができます。

ロール
 吟遊詩人は、そもそもの起源については議論の対象となっており、世間から侮蔑の視線を受けやすいストーリーテリングの手法をかたくなに守っています。その目的はこのユニークな娯楽を生き延びさせることと、その面白さに今のところ気づいてもいない連中がもっと参加するようになることです。こういった連中はまた、かっこいいダイスと、Clyde Caldwell の描きそうな肌もあらわな女性のイラストにつられて、TRPGをプレイしているものです。

武器技能
 ゲーマーはどんな武器も使いますが、たいていの場合は戦闘には適さないレプリカを装備しています。

一般技能
 なんでも。

装備
 ぼろぼろになった本やら筆記具やらラメ入りダイスやらでいっぱいのバックパックは必須。本は、吟遊詩人の趣向によりますが、初版か第2版であることが多いです。

特徴的な外見
 このスペースに書くことは出来ません。

特殊な恩恵
 社会派ゲーマーは既知外感知の特殊能力をもっており、その能力は常に発動しています。危険なシグナルを感知すると、たいていのゲーマーは物語がもっとヒドいことになる前にやめることを重視します。これが、今の物語に対して最も効果的なのです(「そのオプションルールはやめようぜ。ヤバそうだ」)

 3レベルになると、吟遊詩人はなにがしかを語ることができる経験を得ています。物語の要点を述べることができ、関連するイベントもできるだけ簡単に述べることができます(「ぼくらはダークロードを、恐るべき、しかしなんとも皮肉な罪から開放した」)。聞き手の興味を得ることができたら、その物語をもっと広げて話し始めます。

 5レベルになると、誰が興味を持ってくれているかを感知するスキルを得ます。

 6レベルの吟遊詩人はストーリーテリング技術にさらに磨きがかかり、自分が参加したストーリーのイベントをあざやかに描写することもできるようになります。しかもまた、そういったときに話を止めたり、巻き戻すなどをせずにそういった描写ができます(「カイアがゴブリンを湾でくい止めている隙に、ジャンは見捨てられたイヴィル・ジャマーを何とかしに行っていた。イヴィル・ジャマーの器は純粋な邪悪によって稼働しており、彼女はそれを破壊する方法がひとつしかないことを知った。彼女は勇敢にも、聖騎士をそのコアに突き落とした」)。

 9レベルに達すると、社会派ゲーマーは、他人を辟易させることなく「俺のキャラは……」と語り始めることが出来ます。吟遊詩人が自分のキャラについて語る描写は非常に魅力的になります(「モートル・トランピィはトートル??失われた幻想王国から現れた人型の亀だ。彼はガメラを信奉し、全ての子供??イヴィルは除く??の味方である。彼の、正義の炎の吐息は、彼の神から授けられた力なのである」)。このレベルから、危険な冒険にもなにがしか訴えかけるものを加えることが出来るようになります。

 10レベルとなると、取り巻きを惹きつけるようになります。DMは追従者チャートのロールをたびたび行い、ストーリーに合うように効果を適用してください。
01%秘密のリポーター
02-05%ウォーゲーマー
06-25%障害者
26-60%ゲーマー
61-65%森林地の動物
66-75%一般人
76-85%ゲーマーのガールフレンド
86-90%ゲーマーのボーイフレンド
91-93%空想上の友達
94-96%悪魔崇拝者
97%RIFTS をプレイしている、となりに住んでる11歳
98%-DMが選択する
 12レベルになると、吟遊詩人は教育施設や図書館に、自分の聖域を持つことが多くなります(ただし、自動的に自分の城やら砦やらが得られるわけではありません)。吟遊詩人はまた、ゲームデザイナーになることもあります。何がいいのか悪いのか、よく考えない人間は、このことを何らかの栄誉だと考えます。

限定
 社会派ゲーマーは次に挙げるストーリーテリングの技術を説明的に使うことはできません。ほかの吟遊詩人がいるときにこの規約を違反すると、その趣味から放逐されることになるでしょう。アウトローの吟遊詩人は、1年間ピザ注文の役を果たすことで元の役目を取り戻すことが出来ます。
ゲーム用語:
 まともな詩人ならば、ゲームシステムの用語が物語とは何の関係もないということは解っています。聴衆は、アーマークラスや属性、THACO値といったゲームの分類に対して、ゲーム内のキャラクターと同様に反応します。

一人称:
 ストーリーを語るときに、ロールプレイヤーというものはしばしば、自分のキャラクターについて一人称を使ったり、キャラの名前を使ったりします。このことは聴衆、とくにRPGに詳しくない人を混乱させます。「ビル? あなたはビキニのチェインメイルを着てるの?」

ダイスロール:
 このキットの吟遊詩人は、適度に詳細に行動を描写すべきで、その背後のメカニズムは描写すべきではありません。「マイクのキャラはプラズマライフルで撃たれて壁で肉塊と化した」というのは「彼は9ヘルスレベルのダメージを負ってしまい、それを防ぐロールに失敗してしまった」というよりもよいのです(この例は別のゲームシステムを持ってきている)。

ステータス:
 たとえば、それまで語られてもいなかったのに「ぼくのキャラは《礼儀》技能に3ポイント持っている」と語ることはあり得ません。もし私を信じないなら、自分で語った部分を読み直してみて下さい。

 RPGコミュニティにおける自然選択の例としてよく知られている身近な一例として、女に会いたきゃ Vampire をやれ、というものがある。社会派ゲーマーになるのは万人に向いていることではないけれども、文化として受容されるために必要だと言われている何かが、そこにはある。

 物語は、RPGを成功させるために最も重要な側面である。物語なくしては、キャラクターも単なる役立たずのクズでしかない。上手く語られた物語は、ゲームの外でも重要である。そういう物語は、この趣味に人を呼び寄せ、そのままいつかせる効果を持っているのだ。

 上手くいかないなら、友達にイカすダイスを買ってやるといい。そういうものがあると、なかなかやめられなくなるものさ。

Greg Chaltham
character*at*rpg.net


脚注:

Clyde Caldwell
 D&Dなどのボックスアートなどを描いていた方です(Dandan さんご教授ありがとうございました)

この記事は米国RPGnetの許可に基づき翻訳されたものです。日本語訳については当サイト管理者ben*at*scoopsrpg.comまたは翻訳者まで。記事の内容については本人へ英語で連絡してください。

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