RPGnetレビュー翻訳
高品質のボーナス・アドベンチャーが付属することで、このサプリメントを『クトゥルフの呼び声』のプレーヤーたちに自信をもって推薦します。
外見:4(いい仕事してます)
内容:4(充実してます)
カテゴリ:RPG
ジャンル:ホラー
出版社 :ケイオシアム社(Chaosium, Inc.)
系列 :クトゥルフの呼び声(Call of Cthulhu)
著者 :8名がクレジット
価格 :$14.95
出版 :1992年
2002年07月25日
寸評:ギルバート・ピリ(Gilbert Pili)
2008年09月15日
翻訳:マ~猫 (cqy01215*at*nifty.ne.jp)
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このレビューが最初に書かれたのは1993年です。これは“そのまんま”再販されました(*1)。
『クトゥルフの呼び声』ゲーム(クトゥルフ神話TRPG)向けにデザインされたこのセットのメインは、8インチ半×40インチの4面からなるキーパーズ・スクリーンです。火器及び爆発物の表、非神話的なクリーチャーの要約されたゲームデータ、カー・チェイスと命中部位、重要なルールのクィックリファレンスをまとめた、キーパー向けの手軽なブックマークなどが含まれます。
半ページの探索者シート、補助キャラクターのシート、『霧の中の不思議な館』(The Strange High House in the Mist)の厚紙モデル、アドベンチャー・シナリオの『妖精たち』(The Little People)でパッケージはすべてです。
(キーパー・スクリーンの)プレーヤー側は、濃紺(dark blue)の背景に古き印(エルダー・サイン)などの神秘的な意匠があしらわれ、キーパー側には第5版(*2)準拠の、キーパー向けのチャートやルール・リファレンスが示されています。重要な戦闘ルールのすべてと狂気の表に加えて、技能の向上や魔道書のリスト、神話的クリーチャーや毒物のサンプルなどの役立つ情報が含まれます。
スクリーンそれ自体は丈夫ですが、私が所有するそれは、他の本などに挟んでいたおかげで、青い背景のプレーヤー側に擦れがみえはじめています。オプショナル・ルールは明解かつ簡潔で、パッケージの4分の1ほどを占めます。
残りは『妖精たち』と題された、ケルトの伝承と神話の影響が色濃いショート・アドベンチャーです(*3)。このなかで、キャラクターたちはタフな犯罪者として、アイルランド系ギャングのための仕事が与えられます。アドベンチャーはケルトの伝承に、オリジナルなキャラクター達とシチュエーションでバランスが取られていますが、PC達はタチの悪い雇用主と、より“邪悪ななにか”のあいだで板ばさみになることでしょう。
私は、PC達がギャング、というアイデアに感銘を受けました。『妖精たち』においては、現世的な邪悪と、超自然的な邪悪とが邂逅するチャンスが与えられたのです。楽しい場面と、もちろんそれに続く、真の恐怖の瞬間とで、シナリオは精彩のあるものとなります。
『霧の中の不思議な館』は、このパッケージの中でもっとも価値の低いものです。厚紙製のハウス・モデルは、ラヴクラフトの短編のミステリアスな住居を再現してはおらず、なにがしかアドベンチャーの役に立てることもできるでしょうが、キーパーは製作に苦労するでしょう。しかしながらこれは、パッケージの他の内容物が便利で興味深いものばかりなゆえの、重箱の隅をつつくような粗探しともいえます。
密度の高いキーパーズ・スクリーンは、第5版ルールブックのサイズで見晴らしがよく、多くのキーパーにとってこのパッケージは素晴らしく役に立つでしょう。高品質のボーナス・アドベンチャーが付属することで、このサプリメントをクトゥルフの呼び声のプレーヤーたちに自信をもって推薦します。