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Soapbox: About the Industry |
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翻訳:Thalion
タイトルはネタとしておくとして(*1)。これは本当にRPGnetの「秘密計画文書」だ。僕はこれをソコトス社(Sokotos)、アラン・シュガーベイカー(Allan Sugerbaker)に送って、RPGnetが何者であり、今のこの形になったのはなぜか、といったことを説明するのに使ったことがある。また、高いレベルからの指示を与えるためにも用いた。つまり、これは僕らが成功するためのロードマップであり、僕らの「ブランドの定義」であり、RPGnetが様々なトピックを扱う際にその根底に流れている僕らの流儀でもある。僕らの使命が「業界が本当はどういう仕組みで動いているのかを知らせる」ことだとすれば、僕ら自身の内部文書を公開するのが、やはりフェアだと思う。
サンディ・アンテューンスSandy Antunes, sandy*at*rpg.net
我々の職務は、業界のプロフェッショナルたちとゲーマーの間の掛け橋や窓となることである。それと同時に、新たなライターたちのための登竜門や腕試しの場所としての機能を持たなければならない。我々の読者たちは、RPGnetの記事を書いたり、レポートを上げたりすることになる。
アプローチの手法という観点から見れば、我々は図書館であり、書店とは別のものだ。書店の職務は本来、売れ筋の本を売りつけることだ。最大限好意的に解釈したとしても、売れ筋のものをついでに買わせるために、やむを得ずマイナーなものも揃えておく、といったところだろう。我々は図書館と同じように、全てのものを置き、等しく書棚のスペースを割くことを選んだ事になる。
我々の使命は、手軽に探せるように情報を提供することであり、その情報のためのコンテンツを提供することだ。ざっと眺めてみる人、深く深く掘り下げる人、我々はそのどちらもカバーできるようにしている。
我々は古い記録の保管所としての面も持っている。我々が結成されたころ、ウェブサイトといえば、いずことも知れない URL にほんの一学期程度しか存在せず、その後は消滅してしまうようなものだった。我々はクリエイターたちに、安定したウェブサイトで仕事をして欲しかったのだ。もし、彼らの時間が足りなくなったり、引越したりした場合でも、その「情報」そのものは皆が楽しめる状態で残されるはずだからだ。
そういう訳で、我々は皮肉にもクリエイター重視となり、コンテンツを得ることが出来るようになった。そこで、きちんと整備されたメモリ空間を提供し、クリエイターたちが過去の作品の面倒を見なくて済むようにしたのだ。
殆どのサイトには「社説」や「ナイスな編集者の声」のようなコーナーがあり、そこでは「事情通の編集者」が読者に「近況」を伝えている。我々はこうした態度表明を避け、(窓自身がそうした判断を下さないのと同様に)読者たちに判断を委ねることにした。
このことはつまり、我々が特定の勢力に対して偏見を抱いたり、偏重したりしないということだ。d20システムには賛成も反対もしない。単なる一つのシステムとして扱うということだ。小規模出版社に対しても、排斥も擁護もしない。全ての出版社を同等に扱う。スタッフライターと読者を区別したりもしない。読者がコンテンツを作るのだ。
全てのものは言外のメッセージを持っている。コラムはコラムというだけではなく、我々が様々なテーマをカバーしていることを示すメッセージだ。バグレポートに対する返信は単なる返信ではなく、我々があらゆる状況をきちんと管理しているということを示す PR になる。誤りを認めることは表向き丁重に振舞うということだけではなく、我々が真剣で、読者を欺かないという態度を表明することでもある。全てがコンテンツなのだ。
このことに関連して、RPGnetそのものの運営は、殆どの場合オープンに行われる。将来的に何かを変えようとする場合、それを読者と話し合い、フィードバックを求め、その変更に隠されたクールな面について説明する。
RPGnetで行われている様々なことは、ゲームポータルウェブサイトをいかに運営していくかというテーマの、まさに現在進行形のエッセイなのだ。これこそが究極の「内部告発スクープ」なのである。我々が実際にこの業界のいわゆる「秘密」をばらしてしまおうとするのであれば、我々はこの手法やプランに対して誠実でなければならない。例えば、私はこの「概説」文書を次の Soapbox に掲載するつもりだ。おそらくこれは、RPGnetの歴史と哲学とが文書に残された恐らく唯一のものだろう(もちろん、まだドラフト段階の文書としてだけれども)。
このやり方には別の利点もある。言うところの「日本スタイル」、つまり、何かを変えるときには必ず前もって読者に知らせておく、ということだ。良い悪いに関わり無く、変化を恐れるのは人の常だ。こうしておくことで、変化することに不満を持っている人たちも、理性の光によって心の準備が整い、落ち着いた状態で、RPGnetの新たな変化を受け入れることが出来るのだ。
こうしたやり方には責任が伴う。ありていに言えば、「嘘をつかない」ということだ。何かのアイデアに対して、(丁重に)ノーと言ってもいいし、また「今はまだコメントできない」と言ってもいい。裏表のある言動はかならず支持者の目に止まることになり、結局ネガティブなメッセージとなる。皆さんもご存知の通り、二枚舌は結局メリットを生み出さないのだ。我々は「善良な」サイトなのだ。
つまり「全ての記事は公表され、クリームがトッピングされる」ということだ。貧弱なコンテンツはそれに対する批評を生む源となる。見劣りするコンテンツを持つということは、より優れたコンテンツを持つために我々が見込んでいるコストなのだ。批評は、そのことに気づかない人々がするものだ。コンテンツがどれほど優れたものであるかは、それこそ歴史的な評価を待つしかない。さらに言えば、RPGnetは書庫であり、何が正しいかの判断は歴史に委ねている。今日の記事で叩かれた小さな出版社が、明日のWtoCになるかも知れない。だがRPGnetはそうした企業がビッグになる以前から、それをカバーしていることだろう。これは私が保証する。
我々の目的は、人々を驚かせることではなく、愉快な気持ちにすることだ。こうした程度の低いコンテンツに対して我々が行使できる唯一の権利は、読者が自分の読みたいものを選び出せるような、より優れたフィルターやツールを用意することだけだ。例えば、レビューのリストにはワードカウントを載せ、インデックスには要約を付ける、など。"best of forums" のように、誰もが投稿できるがサイトオーナーだけが掲載を承認できるようなページはまた別物だ。つまり、記事へのコメントや、コメントへのコメントなど、RPGnet上で奔放に生の意見を語る、そうしたことがRPGnetをよりクールにしていくのだ。
中でもコラムは、珍しく例外的な存在だ。コラムニストを選んでいるのは我々だからだ。選定の基準は簡単で:
本当にこの通り運用している。かなり目の粗いふるいではあるけれども、驚くほどうまく機能しているのだ。それは、この考え方の根底には能力主義があるからだ。実際に記事を書き上げ、コラムとして送りつけることが出来る者の作品だけが掲載される。すばらしくフェアなやりかただ。
どこに主眼を置くかということも重要な問題だ。我々は最も信頼の置ける業界志向のサイトだ。我々は読者のためにRPGのシナリオを掲載したりはしない。また、d20の新ルールについてのコラムも載せない。ホワイトウルフ社のクールな新商品ラインの情報をすっぱ抜いたりもしない。
その代わり、シナリオの作り方を載せる。d20が業界に与えたインパクトについてのコラムを載せる、ホワイトウルフ社が発表した新商品ラインのマーケティングキャンペーンについての記事を載せる。
こうすることで、我々の読者たちは、この混迷するゲーム業界の中で自分もまたインサイダーなのだという実感を得て、腹の底から楽しむことが出来るようになるのだ。
RPGnetは正しくその字義どおりpatronizing(*2)な存在だ。もちろん「人を見下げる」という意味ではない。「私の方があなたより物知りだ」と声高に吹聴したりはしない。我々が得た情報は、読者と分かち合う。情報を手に入れた手柄を自慢したり、ファンファーレを鳴らしたりすることはない。我々は親のような存在なのであり、我々はそれをよく理解しているからだ。(もし我々がそれを理解していないのだとしたら、努力しよう。ああ、研究って面白い) また、我々はそうした情報が得られたのがいつかということも公開する。
我々は「極秘情報-X」を手に入れてもそれを自慢したりしない。もちろんこの「極秘情報-X」についてはレポートするが、それはその情報が有意義だからだ。その話題が我々にとって興味深いものであれば、その「極秘情報-X」をさらに掘り下げることもする。こうすることで、読者はこう感じ始める「凄い! 連中は何でも知ってるんだ。俺が質問しさえすればいいんだな」と。
厳密に言えば、我々に競合サイトは存在しない。確かに優れたゲームサイトやポータルは数々ある。我々はそうしたサイトについてのレポートを掲載するけれども、それは他のランキング出版社と同じ扱いでしかない。我々の役割は、全ての物事をレポートすることであり、業界でのメタ媒体的存在であり続けることなのだ。
具体的な例を挙げよう。我々はものすごい昔から、プレスリリースの投稿用アドレス<press*at*rpg.net>を設け、これを掲載している。現在ではあちこちに「ニュース」のサイトが存在する(が、こうしたサイトの主な仕事は、プレスリリースをオウムみたいに繰り返すことだ)。そこで我々は(文書保存のために)こうした生のプレスリリースを掲載し、さらに(コメント用に)他のニュースポータルへのリンクを張ることにした。なぜなら、我々はこうしたサイトの上位に存在しており、各々が掲載する情報のどれが有意義であるかを選別する立場にあるからだ。
誰かが我々の真似を始めたら、我々はもう一段上に上がるだけだ。例えばポータルがトレンディーだというのなら、我々はメタポータルになるのだ。
我々のやり方は「車輪を再発明しない」ことだ。自分の作品に対する作者の権利や所有権も重視する。この二つのコンセプトを合わせて考えると、競争という概念が殆ど意味を成さなくなる。RPGnetと同化することにより、クリエイターにとっては考えうる限り最高の世界が提供されることになるのだ。
歴史的には、RPGnetはもともと、エマのウェブホスティングとデザイン会社のデモ製品だった。RPGnetが人々にウケれば、デザインの仕事がもらえると思ったのだ。
最初のコンテンツは、サンディの「ライター向け市場ガイド」(現在の「業界人名録」の原型)と、彼が以前公開していたレビューと、あとはSoapboxだった。我々はこれに「自分のレビューを投稿しよう!」のコーナーを付けてコラムニストを募集した。我々はボールを投げたのだ。次に仲間に入ったのがエリック・アレンドールだった。私が知っている限りでは、「Shadow Sprite」という名前で usenet では既に有名人だったようだが。
また、我々はPrince Etrigan(Shawn Althouse)のサイトのホスティングも行っているが、これはシナジー効果を狙ったものだ。更に Briand David Phillip の LARP 記事もホストしている。これは我々がLARPのプレイヤーだからでもある(もっと言うならば、我々のプレイに深みと学術的広がりを持たせるためでもある)。我々の目的は彼らと競合することではなく、彼らに便利な道具類を提供することによって、我々が自分のサイトに欲しいと思うような記事を手に入れることにある。別の言い方をすれば、彼らは分かりにくい URL やファイル容量に悩まされていたということだ。我々はコンテンツとその読者を手に入れるために、彼らに無償のサポートを提供したのだ。
我々の基本的な手法は今も変わっていない。我々のところで書いている人々ははみなボランティアだ。彼らはやがて何か別のことを始める訳だが、それまでは大抵、僕らとうまくやっていて、良い仕事をしてくれている。ここでの連載中に、彼らは自分たちの愛読者を手に入れ、我々は作品のアーカイブを作り、作品がウェブ上から消滅してしまわないようにする。その結果、遅々としたスピードではあるが、我々は次世代のゲームライターを育成していくことになる。彼らの多くは、成功初期の段階で、RPGnetが大きな糧となったと証言してくれるだろう。我々はそうしたことを単なるPR以上の価値があると受け止めている。つまり、我々のやり方が間違っていなかったことを証明してくれるからだ。
最初、RPGnetは毎週火曜日に発行していた。今では日刊ペースで更新しており、一日あたり最低でも二つの新しい「何か」が掲載されている。ここでいう「何か」というのは、コラム、レビュー、最新のプレスリリースへのリンク、あるいは新規にアップデートされたセクションへのリンクなどだ。運用は弾力的に行われているが、What's New のページには毎日最低二つのクリッカブルなリンクが掲載されるようになっている。
emailについて。大抵の問い合わせについては、「フォームレスポンス」で応答している。この機能は、このサイトの持つ、複数の異なった面からのアプローチを行うための、良いバックグラウンドになっていると思う。我々は、「スパム以外の全てのメールに返事を出す」ことをポリシーとしている。返事は可能な限り一週間以内に(更に可能であれば一日以内に)出している。
レビュー記事については、毎週火曜・木曜(RPG関連)および水曜(非RPG関連)に新しい記事を掲載している。掲載日を(恐らく月曜/水曜/金曜に)移動するようにリクエストを受けているが、これは編集者の判断を仰ごう。
我々は日刊ペースで新しいコラムや特集記事を載せたいと思っている。うまくいかないようなら新しいリンクを探す必要があるだろう。
また、プレスリリースのリストも日刊更新にしたい。What's Newの別ページを用意しなければならないようなら、プレスリリースについてはフロントページでだけ触れることにしよう。それ以外の更新記事については、(既に Best Forumsでもやっているように)記事が足りないときや、更新自体が有意であるような場合にのみ、告知を行うようにする。
現在我々が持っている主なコンテンツは:
レビュー投稿は、レビューリスト、およびフロントページの目立つところにある"submit a review"フォームで行うことが出来る。投稿されたレビューは編集者が確認し、必要ならば再編集する(大抵はオフラインでHTMLファイルを書いた人なんかが入れることのある、HTMLのゴミタグを取り除いたりする作業など)。我々は、レビュー記事の内容を編集してしまうことはない。ピアレビューを通してレビュー作者の技量向上を行うのも、我々の目的の一つであるからだ。また、編集者としての立場を別にしても、内容を改変することは、様々な問題の源でもあるからだ。
投稿されたレビューが掲載されるまでにかかる時間は、特定することが難しい。私が使っている基準は以下の通り
まとめると、殆どのレビュー記事は、投稿されてから一週間程度で掲載される。(ラッキーだったり、あるいは普段よりも作業が遅れている場合などには)中には一〜二日で掲載される場合もある。投稿後二週間たっても掲載されないということはまずもって殆どない。
現在、コラムと特集記事は平日の日刊ペースで掲載されている。作業が遅い週では(記事の在庫が少なかったりした場合)、例えば前に述べたような金曜日のアンケート記事を出すなど、記事の出し惜しみをして引き伸ばすこともある。コラムには連載陣による連載記事と業界人やゲーマーなどのゲストによる単発ものとがある。特集記事は「それ以外」だ。例えばインタビューやコンベンションレポート、あるいは "Buzz" や "RPGnet 神の目"などがこれにあたる。こうした呼び名自体には意味は無いが、呼び名があると便利なので、私はこう呼んでいる。
コラムについては、最低限の編集作業を行っている。記事は必ずスペルチェッカーを通し、同時に正気度チェックも行っている。可能ならば作者と改訂作業のための打ち合わせも行う。Drew Meger は、自分が担当になっている複数のコラムについて、作者との一対一の打ち合わせ以上のことをしている。
現状では、毎週金曜日に新しいアンケートを掲載している。これを行うためのウェブツールがあるのだ。Steve Darlingtonがこれを担当していたが、この12月、彼は新たにS. John Ross をリクルートし、引継ぎを行っている。
現在のところ、業界人名録は出版者とクリエーターが自己申告した情報を元に、編集者がスパム情報や既に古くなっているものが含まれていないことを確認したものを掲載している。最新であり、良くメンテナンスされていると私は思う。
これらについては今のところ殆どが開店休業中であり、多くの記事が古くなってしまっている。大部分が個人のボランティアによってメンテナンスされていたが、彼らは 2000 年の新クルーたちと疎遠になってしまっている。記事が古いままなのはこのためだ。出来ればここに業界人名録と同じツールを投入し、インデックスと同じ基準を導入したいと考えている(例えば自分で投稿可能なリンク集を作り、編集者の確認後掲載するような形)。
アンケートによれば、読者の認識は以下のとおりだ:
基本的には広告も我々のサイトのコンテンツだ! 読者は広告を望んでおり、特にゲーム関連の広告を望んでいる。すばらしい。ビジネス上の理由から、我々は今のところ広告を無料で掲載している。以前は広告料金を取っていたのだが、当時2000年度のクルーたちはかなりてんてこ舞いしていて、料金徴収を行うための人手が足りなかったのだ。広告ツールはかなり原始的なものではあるけれども、十分に機能している。我々はまだ広告主に対して広告のステータス情報を提供していないが、これはその情報がある一つのページに表示されているからだ。私はこのページを「インサイダー情報」として公開ページにしてみたいと考えている。なぜならば、RPGnet上に広告を載せることがどれほど効果的であるかを、皆に知って欲しいと考えているからだ。
数年前にもフォーラムを公開していたが、誰も使ってくれなかった。後にフォーラムはトレンディなものとなったため、我々はこれをコラムのページに埋め込んでコメントや、そのコメントに対するレビューなどを書いてもらうようにした。そして最終的に業界にフォーカスしたフォーラムをトップレベルに立ち上げた。このフォーラムは後に我々のサイトの中でも最も高いトラフィックを誇る場所となった。
フォーラムには以下の5つのタイプがある:
誕生日ツール、カスタムホームページデザイン、チャットなどが含まれる。基本的には(コンテンツを提供するだけではなく)コミュニティ的な感覚を強めるための、「その他」カテゴリのことだ。